“食べる”を満喫した第一作業班
蓼科山荘のこの夏来訪のラストを飾って第一作業班(食事班)が、12日〜15日にかけてやってきた。12日先着はN作業主任。ほぼ同時に予定より早くK予備役班員とY賄い班員。13日午前には列車でN親方とTお嬢。
○13日晩餐の写真
さて、今回は文字通り食の響宴となった。メインは、鱧と松茸の鍋である。これは昨夏の
「和久伝」に味をしめての再現企画。乾坤一擲の料理人魂版。
しかして他の食材を順不同で並べれば、N主任の自宅放し飼い名古屋コーチンの卵と同じく庭で穫れた枝豆、これ漢字の字義通りのご馳走。 おいしい鮭の切り身ときちんと出汁のきいたみそ汁、たきたてご飯は日本の幸せ味。 神茂のはんぺんと削り器でかいた鰹節醤油まぶしの組み合わせは旨味の極み。 同じく神茂の蒲鉾と礼文島船泊のエゾバフンウニの缶詰めは究極の組み合わせ。 そして、庵主が「美味しんぼ」を読んで希望したイタリア・パロマのプロシュートに勝るクラテッロの生ハムと予備役班員差し入れの赤ワイン、ボルドーの「シャトー・ムートン・ロスチャイルド」
1993年ものとなればまさに豊穣の競演!
14日夜のBBQは炭火の威力が鳥肉や野菜の味を引き出し、ちょうど茅野市の?花火の音が絶好のBGMになって、これ一つでも貴重な夏の思いでになるほどのもの。
ほか昼の掻き揚げとざるうどんの旨味と清涼感。そしてあのラストカレー。ほかに夕飯のあと2夜にわたってテラスで食べた和風デザートの甘みの豊かさ。
そうだ、あのトマトの旨さも忘れてはいけない。主役をくってしまうほどだった。
酒は他に、これも予備役班員持ち込みの焼酎、鹿児島伊佐市の伊佐美と同指宿市の秀水。 それに定番の真澄、ビール、バーボン、ほか。
まったく。すごい。あきれるほどの。
なにかを畏れる心なくしてこの所業は….。
とか言っても飲み食いのときは単なる….。
さて鱧と松茸は、Y賄い班員知り合いの小料理店の主氏が、板前の心意気を示しての調達品。ふっくらとした鱧と、岩手産のおおぶりな松茸。これに主氏が自らとった出汁に薬味まで添えて賄い班員に託したもの。
みな、うなって食った。「ついに鱧の旨さを舌が覚えた」とN親方がのたまう仕儀に。
締めの雑炊を含め、大満足の晩餐となった。
今回はその名も食事班ではあるが、やはりそこは作業班。草ぼうぼうで、杭と紐の一部が壊れているゴミロードの修復もやった。新たな杭は在庫分の9本。棕櫚の紐も手持ち分だけで新旧入り交じりながら美しくよみがえった。「第一作業班」に乾杯。K予備役班員は、作業定番スタイルできめて、14日午前に親方と作業主任が登山をこころみている留守に一人で、枝の伐採もやった。テーマは、白樺の幹すっきり作戦。作業後の白樺を眺めて自分の仕事を満足げに眺めやる図も….。
○14日夜のBBQ
この炭火BBQも旨かった。とくに庵主は手羽が気にいって珍しく他人にすすめる始末。旨いものを食い、夜の霊気にいだかれて厳粛な気持ちになりみな無言に….
とは全く成らず、主に予備役班員と親方が醸し出す会話のテイストと笑いが途切れない。
これはもう「定番の会話味」としか言いようがないわけだ。安心して羽目をはずせる?いやもともとの地?それとも山荘関係10年の醸成の味?
第一作業班は今は食事班という別名があるわけだが、元をただせば「阿呆の会」にいきつく。
それが面目躍如な阿呆模様の会話が、蓼科の木立の中に響きわたる宵だった。
ではまた。